※前編のお話はコチラ※
【怖い話:前編】友人の甥っ子が、実家に来る前に寄った海水浴場で『こけし』拾って来た。そのこけしが。。。


93: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイ 02ff-lS1/ [219.161.10.37]) 2017/01/09 16:24:13.81 ID:WJq3Taic0.net
それから2ヶ月ほどたったある日、夕食後またネットゲームをやろうとしたら、ものすごい睡魔に襲われた。 

仕方がないので、少し仮眠しようとベッドに横になると、すぐに意識を失った。 

どれくらい時間がたったか、次に意識が戻った時、ずいぶんと頭がすっきりしていた。 
だが逆に、体のほうは全身が異常にだるい。 

重いような痺れたような感覚で、とにかくだるくて指一本ですら動かしたくない。 
実際まぶたも閉じたままだ。
目を開けるのもだるい。
意識が戻ってから一度も開けてない。 



私「それ金縛りじゃないの?」思わず口を挟んだ。 


友達「違うと思う、たぶんレム睡眠だか、ノンレム睡眠だかだと思う。どっちかは忘れたけど、頭が起きてて体が寝てるって奴、金縛りじゃないよ。」 

友人が言うには、金縛りは動かそうとしても「動かない」らしい。 

だがこの場合「動かしたくない」というもので「動かそうと思えば動いた」らしい。 

といっても、私も友人も金縛りになったことはないのでよく判らない。 
なのになぜか頑なに金縛りを否定して、レム睡眠だと言い張る。 


私はそれだけ意識がはっきりしていても「睡眠」と呼べるのか?とは思った。 


94: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイ 02ff-lS1/ [219.161.10.37]) 2017/01/09 16:26:03.56 ID:WJq3Taic0.net
とにかくその全身のだるさがつらくて、一刻も早くもう一度眠りたい。 
でも、今何時なんだろう。
それによっては、もう起きないといけない。 
体は横向きで、部屋の中央に向いている。
これなら目を開けるだけで、時計が見えるはず。 

気合を入れて、重いまぶたを無理矢理こじ開ける。 
明かりは点けっぱなしだったので、部屋は明るい。 
そして時計よりも先に、目に映った奇妙な物があった。 


人の顔だ。 


視線の真正面の部屋の入り口、閉めていたはずのドアが開いている。 
その廊下側の床から20cmくらいの高さに、ひょっこりと横向きの顔だけを覗かせて、無表情のままこっちを見ている。 

見知らぬ顔、その目は暗闇でライトを当てた猫の目のように白く光っている。 


「ありえない」 


目を閉じた、見間違いか何かに決まっている。 
3秒ほど待って目を開けるが、やはり顔はまだそこにあった。 
再び目を閉じる。
なんなんだあれは。 

以外にも冷静にあの顔の正体の可能性について、あれこれ考えていると思い出した。 
あのときの甥っ子がして見せた、青ズボンの男のポーズを。 

あまりにも非現実的な光景に、幻を見ているという確信があった。 
これはきっと、あの時聞いた甥っ子の話から、俺の脳が作った再現映像みたいな物だろう。 

不思議な現象ではあるが恐怖はない。 
幻なら、すぐ消えるだろうともう一度目を開けた。 


95: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイ 02ff-lS1/ [219.161.10.37]) 2017/01/09 16:28:03.09 ID:WJq3Taic0.net
残念ながら消えてはいなかった。 

それどころか、体半分まで部屋に入ってきている。 
驚きで、今度は目を閉じる事ができない。 

その手が一歩前にでた。 

四つん這いのまま音も無く、まるで猫が獲物に近づく時のようにゆっくりと。 
もう一歩、下半身が現れる。 
やはり、というかズボンは青、いや水色だ。 

ここで「あれ?」という違和感を感じた、だがそれどころではない。 
後ろ足?は膝をつけずに、足の指を立てている。
本当に猫のようだ。 

人間の骨格であんな動きが可能なのか? いや、もうそんなことはどうでもいい。 
すでに部屋の中央まできている。
俺との距離は1m強、どうにかしないと! 

突如その顔の上唇がいびつに持ち上がった。 
上の前歯が見える。
威嚇しているのか?笑っているようにも見える。 
たまらず目を閉じた。 

ありえない、こんなはずはない、こんな事起こるはずがない! 
閉じる瞼にぎゅうっと力を込めた。 


96: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイ 02ff-lS1/ [219.161.10.37]) 2017/01/09 16:32:39.02 ID:WJq3Taic0.net
もうすべてが、幻であることにすがるしかない。 
なぜか体を動かして逃げるという考えは抜け落ちていた。 

これは幻覚なんだ、なぜならこんな事はありえないから、と自分に言い聞かせるように心で繰り返す。 

目だ、きっと目がまだ起きていないんだ、正常に動作していないんだ。 
目を休ませよう、少し休めばきっと元に戻るはずだ。 

そんな事を考えながら、一分ほど硬く目を閉じていた。 
こうしている間にも、どんどん近づいてきているかもという恐怖はあった。 

今、まさに噛み付こうと口を開けているかもしれない。 
だが落ち着こう、冷静になろう。
すべては幻覚なんだ。 
だから大丈夫、大丈夫に決まってる! 


目を開けた。 

いつもの見慣れた部屋の景色だ。おかしな物など何処にもない。 
消えていた。
やっぱり幻覚だったんだ。 

「勝った!」 

なぜか勝利宣言。 
やっぱりな!そうだと思った、こんな事あるはずないからな! 
もう安心だ、俺の勝ちだ!ざまあみろ!俺が正しかった! 
ほっとしたからか、テンションがおかしな上がり方をした。 

だがまだ全身がだるくてつらい事は変わらない、寝よう。
これでようやく眠れる。 
目を閉じ再び眠りに落ちた。 

次に目を覚ますと、全身のだるさはすっかりとれている。
時間は午前一時半だった。 
先ほどの出来事を思い返してみる。 
夢とは思えない。
見たこと、感じた事、考えた事、すべて思い出せる。 

あんなに思考する夢なんか見たことない。 
ならばあれこそが『幻覚』というやつなんだろう。
目に映ったもの、すべては幻だ。 
頭が起きて、体が寝ている状態だったんだ、目玉も寝ていた訳だ。
誤動作くらいはするだろう。 


だが閉めていたはずのドアは開いている。 
風かな? 風だろう、よくあることだ・・・ 


97: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイ 02ff-lS1/ [219.161.10.37]) 2017/01/09 16:33:49.48 ID:WJq3Taic0.net
私「それでその猫男の正体は?」 
友達「知らないよ、幻に正体も何もないでしょ?それっきり出てこないし」 
私「君の脳が作った幻覚だったって事?」 
友達「たぶんね、でもそう考えるとちょっとおかしい所もある。 
 俺は甥っ子の話を聞いたとき、青いズボンは紺色を想像してたんだ。 
 スーツの青と言えば紺のイメージが強くてね。それに白いシャツだと思ってた。 
 でも現れたのは水色のズボンに、上は体に密着する長袖の白い肌着だった。 
 おかしくない? 俺の脳が作ったんなら紺のズボンと白シャツで出てくるべきだろ?」 


確かにおかしい気もする。
それでも幻覚だったと言い張る気持ちも今なら分かる。 
そんなものが部屋に入ってきたんだ、霊現象だなんて思ったら部屋にいられない。 

実際二人とも霊感なんてないし、そういうことにしておこう。 
話はこれで終わり。 
結局こけしもロボも猫男も、繋がってるのかも霊的な現象なのかも何もわからない。 

友達「甥っ子がもう少し大きくなって、怖い話をせがまれたらこの話をしてやろうと思ってるんだ。」 
私「でもオチが幻覚じゃイマイチでしょ。」 
友達「それもそうだね、少し変えようか。どうしよう。」 
私「咬まれたことにすれば? 気を失って気付いたら朝、みたいな。」 
友達「ありがちだなぁ もう一ひねりほしいねぇ。」 
私「じゃあ乗り移られるとか、取り憑かれるとか・・・」 
友達「それはいいニャー」 

二人で笑った。 



103: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (スッップ Sd22-/Nb9 [49.98.141.222]) 2017/01/09 20:36:35.73 ID:JSekgCLsd.net

中身があって、実にいい話だ


104: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイWW 21c9-1ri4 [124.255.30.245]) 2017/01/09 23:23:07.97 ID:y7LEdgeQ0.net

長かったけど、飽きずに最後まで面白く読めた!



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